C言語のマクロについてです。C言語のマクロには落とし穴が多いので、マクロをマスターして引っかからないようにしましょう。そしてC言語の達人になってください。
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#演算子を使った下記のようなコードがあったとします。
#define STR(s) #s
#define MAX_NUM 10
printf("%s\n", STR(MAX_NUM));
この場合、出力結果は、
MAX_NUM
となります。10とはなりません。
もし、MAX_NUMの内容である10と表示させたいならば、
マクロを二段階にする必要があります。
#define STR(s) #s
#define M_STR(s) STR(s)
#define MAX_NUM 10
printf("%s\n", MCR_STR(MAX_NUM));
こうすれば、M_STRの展開時に
MAX_NUMが10となりますから、
出力結果も10となります。
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一般的にマクロの最後にはセミコロンをつけません。
というもの、以下のようなコードの場合、
問題が起こるからです。
#define INCREMENT(x, max) ((x) = ((x) + 1) % (max));
v = INCREMENT(i, 5) + 100;
INCREMENT()は、xをカウントアップします。
そして、もしmaxに達したらxを0にします。
展開結果は次のようになります。
v = ((i) = ((i) + 1) % (5)); + 100;
マクロの最後にセミコロンがついているので、
文が2つに別れてしまいます。
しかも、コンパイルエラーとはなりません。
不具合の原因もつかみにくいです。
C言語で定数を定義する方法は、
オブジェクト形式マクロだけではありません。
const修飾する方法もありますし、
列挙定数を使う方法もあります。
それぞれ、特徴がありますので、
使い分けるとよいでしょう。
<記号定数>
例 :#define MAX 100
特徴:プリプロセス時に評価される。
メモリを消費しない。
アドレスが与えられない。
デバッグ時に参照できない。
コンパイラによる型チェックがない。
<列挙定数>
例 :enum { MAX = 100 };
特徴:intとして表現可能な値を持つ整数定数式を表現できる。
コンパイル時に評価される。
メモリを消費しない。
アドレスが与えられない。
デバッグ時に参照できる。
コンパイラによる型チェックがある。
<const修飾>
例 :const int MAX = 100;
特徴:オブジェクトに有効範囲がある。
コンパイラによる型チェックがある。
メモリを消費する。
アドレスが与えられる。
実行時に評価される。
コンパイル時に整数定数が必要とされる場合は
使用できない。
(構造体のビットフィールドメンバのサイズ、
配列サイズ、列挙定数値、caseで使用される定数の値)
実行時のオーバーヘッドがある。
(ローカル変数とした場合、関数コールの度に
メモリ割当と初期化が行われる)
デバッグ時に参照可能。
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